経験者6人に聞く、SEに向いている人の特徴
ただ単に「プログラミング」が出来ますという知識だけでは間違いなく苦労します。
私が一番困ったのは、自分が勤めている工場の業務内容やルーチンワークが分かっていないままSEの仕事に取り掛かってしまったことです。
最低でも工場の現場で業務がどう流れているかは理解しないと無理です。工員として現場で実務経験を積んでからSEに配置転換された方が楽です。そして、頭の中で作業がしっかりイメージできるか、無駄な作業をしていないかを自分でチェックできなければ厳しいでしょう。
後は、言語や命令のかけ方が一文字でも間違えばエラーが発生するだけでなく、大切なマスターデータまでも消してしまう失態をやらかす恐れもあるので、焦らず慌てず地道にコツコツと丁寧な作業が出来る方が向いていると思います。常にパソコンとにらめっこの作業なので、根気も相当いります。
もしSEとして企業に配属されるのなら、どん欲に自分の会社の業務内容や作業手順は研究する必要はあります。
責任感のある人が向いていると思います。
私自身8年間ほどSEとして働いていたのですが、会社からの信頼や、他の会社の人との関係性も大切になってきます。それは、仕事への向き合い方、仕事のスピードがはやかったり、質が高かったりするからこそ築ける関係性です。
そのため、仕事への責任感がなければ、なかなかできないことだと思います。
また、この仕事は直接この仕事がためになっているかを感じれるものではないので、やりがいをなかなか得られないという部分もあります。
しかし、その仕事を頼んでくれる取引先や、上司や後輩など、そういった人たちの助かった、ありがとう、といった言葉がやりがいになります。それは人間関係がなっていないと感じられないことです。
責任感も必要ですが、そうやって社会を渡っていく社交性もある程度は必要かと思います。そういった人たちに感謝されることで、自分の自信やスキルアップにつながる仕事です。
作業を覚えるまでに大変なこともありますが、自分の知識として一生身につく仕事だと思います。
SEは技術職なので基本的なスキルは必要なのはまず一番です。
SEといっても幅広いので一概には言えませんが、システムエンジニアということでいうと、細かい神経を使える人、ひとつのことを長く続けられる人、粘り強い人などが向いていると思います。仕事をしていく上でやはり緻密性、正確性が求められるためです。日頃見ていると、大雑把な人、適当な性格の人は仕事上問題が発生し、信用性に欠けるように思います。
またSEの資質に求められるのは技術的なことだけではありません。一番大事なことはコミュニケーション能力だと思います。お客様や営業との関係性には必ずさまざまなことを交渉する力が必要となります。また細かいことを調整する力も求められます。交渉の場ででてきた問題を微調整しなければならない場面もでてきます。
このように技術面だけでなく、物事を広い視野で見ることのできる人、調整力のある人、何よりコミュニケーション能力の高い人がよりSEに向いていると言えそうです。
その辺りを踏まえつつ、順番にひとつひとつの物事を作りあげることの好きな人にはお勧めできる職業だと思います。
どちらかといえば開発よりのSEになりますが、「パズルなどのもくもくと作業、試行、思考するのが好きな人」が向いていると思います。男性で子供のころからおもちゃで遊んでいたような人が向いているかと思います。
主な理由は以下2点です。
まず1点目です。
SEはPCと向き合い、お客様の望まれていることを解決する人です。そしてそれはPCという道具を使い、またその道具で出来る範囲のことで実現する必要があります。
例えばですが、PCだけで料理を作るとか、物品を発送することはできません。ただし、レシピを自動作成し向上に送付するや、伝票を発行し張り付けてもらう事で物品を送付する、という事は可能です。
このように「お客様の要望を叶えるためにはどんなことをどんな風に実装していくか」と考える必要があります。この点が前述の素質があるべきと考えます。
そして2点目です。
昨今であればとみにそう思いますがPCもいろいろな機器が出ており、また技術も多種多様になってきています。そのため前述の要望を叶えるためたくさんの組み合わせを用いることが出来ます。
例えばですが情報を表示するだけでも、PCでのWebサイト、スマホでのWebサイト、専用アプリと3つの方法が可能です。
ただひとたびトラブルが発生すると解決に多大な時間を要します。例えなですが前述を例にすると、PCは大丈夫だが、スマホのアプリは異常が起きる、等。
そんなときに役立つのが「試行、思考する」能力です。問題が起こっている個所を仮定し、そこに対して確証を得るための条件を設置、1つずつ丁寧に検証してく。そんな積み上げの作業が必要となります。
SEというと華やかなイメージもありますが、泥臭い試行、思考の繰り返しも多い業種です。華やかだけではなく、知力を使った泥臭い作業(実験の繰り返し)が好きかを考えてみると良いかと思います。
SEの仕事に向いている人は面倒なことを嫌いじゃないという人です。
SEの仕事をしていると、仕事の予測がつかないことがあって、そのたびにいろいろなところに出向かないといけないことがあります。顧客からトラブルが起きたときの呼び出しが多くあることが普通なので、そのたびに駆けつけて仕事をしないといけないということになります。
したがって、結構不規則な状況も容易に想像できますし、いつ仕事が入るか?の予測がつきづらいという性質があるので、そのたび面倒に感じていてはSEは務まらないということが言えます。だから、そういった事態になることを事前に知っておく必要があり、さらにそのうえで手間を惜しまないで臨機応変に仕事を行えるような姿勢が必要ということになります。
SEは体力などが必要ということも言えますが、体力とは別に性格の面で重要なポイントがあるので、そういった点をクリアしている人こそが向いていると言えるのではないか?と思います。
SEの立場になるとコンピュータを相手にするシーンと、人を相手にするシーンが半々になってくると思います。
コンピュータのほうは指示した通りに動作するので技術面などで悩むことはあるでしょうが解決策は必ず見つかるものでしょう。一方で人を相手にする部分については、なかなか解決方法が見つからないことが多いと思います。
社内での上司、部下との関係や、取引先の担当者との関係など、特に意見や利害が食い違う相手と折り合いをつけてやっていくのはコンピュータ相手とは違って難しいものです。こういったことからSEに必要な資質としてはコミニュケーション能力が必須となります。
特に自分にとって都合の悪い状況や、言い出しにくいことでも相手に対して真摯に説明し理解を得るような誠実さが必要だと思います。
ただ、現実には全ての物事に対して真摯に誠実にを実施することは精神的にも肉体的にも難しいので、抜くところは上手に抜いて楽をする部分も必要で、そのバランスが上手く保てる人がSEに向いていると思います。